TRPG風クトゥルフゲーム制作話

メディア制作課の八咫です。
今回は私の趣味であるアナログカードゲームのご紹介です。
前回【Photoshop×csv(Excel)】類似データ量産編でも少し出てきましたが、趣味でアナログゲーム制作をしています。
お話するのは9作目に作った「TRPG風クトゥルフゲーム」です。
TRPGとは?
参加者同士の会話とルールブックに従って物語を進める“対話型”のRPG(ロールプレイングゲーム)
きっかけ
ボードゲームカフェで遊んだ「のびのびTRPG ザ・ホラー」に採用されていた「GM(ゲームマスター)不要で遊べる仕組み」が面白く、この部分を使って私も何か作れないか、と考えたのがきっかけでした。
遊んだ時に感じた「引かれる場面カードは、大体において前の場面カードの内容と、話が繋がっていない」という部分に違和感があったので、ここを払拭すればより良くなるのでは…と思って作った結果、このようになりました。

作る前は意識していませんでしたが、ストーリー性を高めた結果、
「プレイ時間」が伸び、
「プレイ人数」が1人ではできなくなり、
「リプレイ性」は薄くなり、
難解になった事で「対象年齢」は上がりました。
これだけ見れば劣化版の様に見えますが、実際の所、差別化がきっちりできたと捉える事もできるでしょう。
制作過程の苦労話
①物語
ストーリー性を高めるという事は…、つまりゲームとは別に、物語を考えなければいけないという事です。
趣味で小説を書いてはいるものの、いや、だからこそ物語一本書くという大変さは中々の作業でした。
まず、テーマに選んだ「クトゥルフ」というものについて理解を深める為、ルールブック「クトゥルフ神話 TRPG」や、「ク・リトル・リトル神話集」を読みました。
物語がある程度形になってきたぞという所で機会を頂き、セッション「狂気山脈 〜邪神の山嶺〜」に参加しました。
そこでNPC(『ノンプレイヤーキャラクター』、プレイヤーが操作しないキャラクターです)の魅力に触れ、ぜひ取り入れたいと思ったことも、ゲームのボリュームを増やす一端になりました。
物語であれば全ての場面の順番をコントロールできますが、拙作ではプレイヤーが好きな場所を捜索し、ゲームを進めていきます。
その為、「プレイヤーがどの順番でその場面に遭遇するかわからない」という事象が発生します。
これが引き起こす問題が「情報の矛盾」です。
例:
◯ 「占い師と会う」→ 「占い師の占い結果に関する話」
✕ 「占い師の占い結果に関する話」 → 「占い師と会う」 支離滅裂!
しかし、場面毎の繋がりを薄くし過ぎると、コンセプトである「ストーリー性」が薄くなる…。
例:
「カフェを調べた」「本屋を調べた」「裏路地を調べた」「公園を調べた」
どの順番でも矛盾は生じないが、場面毎の繋がりも薄い…
詳細は省きますが、物語以外にもこれの調整に多くの時間を使いました。
②ゲームバランス
物語の次に悩まされたのが、ゲームバランスです。
簡単すぎれば緊張感がなく、難し過ぎればゲームクリアまでいけない…。
つまり、ちょうどいい難易度がもとめられます。
拙作は3~5人で遊ぶ事ができます。
この人数が3人であっても4人であっても5人であっても、同じくらいの難しさにしなければいけません。
人数の問題と、ゲームを最後まで進めた時に、緊張感を味わえたかどうか…そのバランスも中々に大変でした。
それに付随して、連携の部分です。
TRPGはそれぞれのプレイヤーに能力が割り振られます。
拙作では4つのステータスがあり、「筋」「体」「知」「心」に分かれています。
各プレイヤーはサイコロを振ってこの能力を決定するので、高い低いが異なります。
苦手な部分を他の得意なプレイヤーに助けてもらう、苦手なりにできる事をやる…といった、プレイヤー間で協力し合える部分もTRPGの魅力。
その要素を拙作でも感じられるよう、散りばめています。
先ほどのゲームバランスにも関係してくるので、過度に便利にならないよう微調整に苦労しました。
③制作&確認
下記が実際に制作した物量です。
アイテムカード:20種
システムカード:11種
イベントカード:54種
エピソードカード:24種
敵カード:10種
カレンダーカード:20種
Webページ:85ページ
合計139種のカードに加え、QRコードで読み込むWebページ85ページ分の確認は純粋に大変でした。
※Webサイトの構築や、一部作業は協力者にやってもらいました。
AIの使用
物語の壁打ちや、ゲームバランスの計算、カードイラスト全般でお世話になりました。
特に、物語に登場する団体や街などの背景設定は1人でここまでの厚みを持たせる事はできなかったでしょう。
ですが、場面と場面の結び付きや伏線などの部分はうまく使えず、自力でやっていました。
完成後のお話
完成した後、友人3名に時間を作ってもらい、テストプレイをしてもらいました。
残念な事に確認をすり抜けていくつかの問題が発生しましたが、無事ゲームをクリアしてもらう事ができました。
プレイ時間は約4時間。
3時間の想定でしたが、これほど大掛かりになると1時間もずれるようです。
忖度もあるとは思いますが、面白かったと言ってもらえて一安心。
プレイ後に発生した問題を解消し、正式に完成となりました。
少し興味が出てきた、という方にプロローグだけご紹介しておきます。
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